赤黄色土

赤黄色土は、有機物の蓄積が少なく、塩基飽和度が低く、風化の進んだ赤色または黄色の土壌である。

細粒質灰白化粘土集積赤黄色土 沖縄県名護市南明治山
写真 沖縄本島北部やんばるの森

 赤黄色土は、一般に有機物含量が低く、粘土含量が高く、ち密なため、透水性は極めて悪い。また、保水力も低いため、多雨時には湿害、乾燥時には干害を受けやすい。土壌の化学性は、塩基溶脱作用を激しく受けており、交換性塩基に乏しく、土壌pHは4.5~5.5の強酸性を示す。有機物の補給、酸性矯正、排水対策などが必要である。

 赤黄色土は、主に本州の中位段丘から高位段丘上および南西諸島一帯に分布する。

図 赤黄色土の分布状況(赤色部分)

赤黄色土の分布する面積は国土の10%程度であり、農耕地では普通畑、樹園地、水田として広く利用されている。

赤黄色土大群の分類

赤黄色土は粘土集積層の有無により2つの土壌群に分けられる。

粘土集積層の厚さ7.5cm以上

粘土集積赤黄色土(G1)

風化変質層の厚さ15cm以上

風化変質赤黄色土(G2)