粘土集積赤黄色土

「粘土集積層」をもつ赤黄色土。本土壌群は主に、本州の中位段丘から高位段丘上および南西諸島一帯の平坦で安定した地形面に分布する。畑、果樹園などに利用されている。

沖縄県 名護市 パイナップル園
細粒質赤色粘土集積赤黄色土 沖縄県名護市[モノリス8 ]
図 粘土集積赤黄色土の分布状況

粘土集積赤黄色土は、一般に有機物の蓄積が少なく、塩基飽和度が低く、風化の進んだ赤色または黄色の土壌である。本土壌は西南日本、南西諸島に広く分布する。

粘土集積赤黄色土は、農耕地では普通畑、樹園地として広く利用されている。

粘土集積赤黄色土群の分類

粘土集積赤黄色土群は、土壌の水分状況、腐植の集積状態や土色から、以下の7つの土壌亜群に分けられる。

(1)水田化粘土集積赤黄色土(G1c1):

「水田鉄集積層」をもつ粘土集積赤黄色土。

(2)灰白化粘土集積赤黄色土(G1j5):

「漂白層」をもつ粘土集積赤黄色土。

(3)疑似グライ化粘土集積赤黄色土(G1b1):

土壌表面から75㎝以内に「疑似グライ層」の上端が現れる粘土集積赤黄色土。

(4)湿性粘土集積赤黄色土(G1a3):

土壌表面から50-75㎝に「地下水湿性特徴」を示す層の上端が現れる粘土集積赤黄色土。

(5)腐植質粘土集積赤黄色土(G1h3):

「腐植質表層」または「多腐植質表層」をもつ粘土集積赤黄色土。

(6)赤色粘土集積赤黄色土(G1k1):

湿状態の土色が赤色の「粘土集積層」をもつ粘土集積赤黄色土。

(7)普通粘土集積赤黄色土(G1z1):

その他の粘土集積赤黄色土。