造成土

人の影響を非常に強く受けて、自然には見られない状態になった土壌。土壌群として、「人工物質土」、「盛土造成土」の2土壌群がある。

造成風景 茨城県つくば市
低地盛土造成土:海砂の上に台地の土壌を盛土した事例 千葉県袖ヶ浦市

埋め立て、または大規模な客土、造成に伴う場所では、自然には起こりえない盛土などのため、普通に見られる自然状態の土壌と著しく異なる断面形態をもつようになる。

人工物質土

硬盤型人工物質土;茨城県つくば市 建造物の基礎の上に黒ボク土を盛土して造成された土壌

「人工物質」(家庭ゴミ、ビニール、プラスチック、鉱山廃棄物、鉱滓、家屋・ビル・道路などの瓦礫・廃材などの「人間が作った地球表層の自然界に元々無かった物質」)を断面割合で20%以上含む層の厚さが積算して25cm以上であるか、または土壌表面から25cm以内に、連続した不透水性の「人工物質」(コンクリート、アスファルトなど)が現れる土壌。都市域、工業地帯、道路、鉱山、廃棄物処理地などに分布すると考えられている

盛土造成土

台地盛土造成土 茨城県つくば市 元々あった黒ボク土の上に沖積地の田んぼの土を持ってきて造成された土壌
低地盛土造成土 鳥取県岩美町 トンネル工事の際に出た礫を沖積地の低地土の上に盛土して造成された土壌

自然には起こりえない、異質土壌物質(異なる土壌大群に属する土壌物質)が35cm以上盛土された土壌。

農地造成、基盤整備、土地改良などに伴って、大量の盛り土が行われる機会が増え、この土壌群に該当する土壌が増加している。