褐色森林土

火山灰の影響の少ない山地・丘陵地に分布する褐色あるいは黄褐色の次表層をもつ土壌。

礫質普通褐色森林土 北海道岩見沢市上志文
トドマツの人工林(北海道芦別市)

 褐色森林土は、林地では有機物に富む暗色の表層をもつが、樹園地や畑地などでは、有機物含量は一般に少なく、表層も薄い。次表層は、遊離酸化鉄により一様に褐色あるいは黄褐色を呈し、表層から次表層への粘土や遊離鉄の移動・集積は明瞭ではない。

 褐色森林土は、山地、丘陵地に広く分布するほか、北海道・東北地方では洪積台地にも分布する。関東、東山地域にはやや少ないがその他は全国的に分布しており、とくに近畿以西に多く見られる。

図 褐色森林土の分布状況(赤色)

褐色森林土の分布する面積は国土の約30%を占め、黒ボク土大群についで広い。農耕地では主に普通畑、樹園地として広く利用されている。

褐色森林土大群の分類

褐色森林土は1大群1土壌群のみ設定されている。

風化変質層の厚さ25cm以上

褐色森林土(I1)