疑似グライ土

 この土壌の多くは台地に分布し、緻密な下層をもつ排水の良くない土壌。また、本土壌には、台地、丘陵地および山地の水田で人為的湛水に由来する灰色化土壌も含まれる。

細粒質水田化疑似グライ土 香川県綾南町[モノリス47]
中粗粒質地下水型疑似グライ土 豊橋市大崎町[モノリス39]
図 疑似グライ土の分布状況

疑似グライ土は、農耕地では、主に水田、普通畑、牧草地として広く利用されている。

疑似グライ土群の分類

停滞水グライ土群は、土地利用、水分状況、腐植の集積状態、土色から、以下の5つの土壌亜群に分けられる。

(1)水田化疑似グライ土(H2c1):

「水田鉄集積層」をもつ疑似グライ土。

(2)地下水型疑似グライ土(H2a4):

土壌表面から50-75cmに、厚さ10cm以上の「地下水湿性特徴」または「グライ特徴」を示す層の上端が現れる疑似グライ土。

(3)腐植質疑似グライ土(H2h3):

「腐植質表層」または「多腐植質表層」をもつ疑似グライ土。

(4)褐色疑似グライ土(H2b4):

土壌表面から30cm以内に「疑似グライ層」または厚さ10cm以上の「地下水湿性特徴」を示す層がみられない疑似グライ土。

(5)普通疑似グライ土(H2z1):

その他の疑似グライ土。