多湿黒ボク土
地下水の影響で湿っている黒ボク土。黒ボク土の分布域に接する台地間の谷底、台地内の谷地、沖積低地に分布が広いが、排水の不良な台地にも分布している。
地下水の影響で湿っている黒ボク土。黒ボク土の分布域に接する台地間の谷底、台地内の谷地、沖積低地に分布が広いが、排水の不良な台地にも分布している。
多湿黒ボク土の分布する面積は国土の1%未満であり、北海道、東北、関東および九州に分布が認められる。主に水田として利用されているが、北海道では畑地または草地にも利用されている。
多湿黒ボク土はその立地環境の違いから、以下の5つの土壌亜群に分けられる。
(1)泥炭質多湿黒ボク土(D3e6):土壌表面から100㎝以内に積算して厚さ 25㎝以上の湿生植物の遺体から成る層をもつ多湿黒ボク土。
(2)下層台地多湿黒ボク土(D3d1):土壌表面から50㎝以内に黒ボク土とは異なる台地土壌の上端が現れる多湿黒ボク土。
(3)下層低地多湿黒ボク土(D3d2):土壌表面から75㎝以内に積算して25㎝以上の河川氾濫堆積物(沖積堆積物)から成る層をもつ多湿黒ボク土。
(4)厚層多湿黒ボク土(D3h1):表層に有機物を多く含み、かつ、層の厚さが50㎝を超える「腐植質表層」または「多腐植質表層」をもつ多湿黒ボク土 。
(5)普通多湿黒ボク土(D3z1):その他の多湿黒ボク土。